小児へのインフルエンザ予防接種(任意)の接種回数について
※このページは、厚生労働省ウェブサイト「インフルエンザQ&A」を転載しているものです。
Q.20: ワクチンは1回接種でよいでしょうか?
[1]13歳以上の方は、1回接種を原則としています(注1)。
ワクチンの添付文書には「13歳以上のものは1回または2回注射」と記載されていますが、
健康な成人の方や基礎疾患(慢性疾患)のある方を対象に行われた研究から、インフルエンザワクチン0.5mLの1回接種で、
2回接種と同等の抗体価(注2)の上昇が得られるとの報告があります。
※1、2。ただし、医学的な理由により(注1)、医師が2回接種を必要と判断した場合は、その限りではありません。なお、定期の予防接種(注3)は1回接種としています。
[2]13歳未満の方は、2回接種です。1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、
日本ではインフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は次のとおりとなっています。
なお、1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行っていただいて差し支えありません。
(1)6カ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種(注4)
(2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
[3]諸外国の状況について、世界保健機関(WHO)においては、ワクチン(不活化ワクチンに限る。)の用法において
、9歳以上の小児及び健康成人に対しては「1回注射」が適切である旨、見解を示しています。
また、米国予防接種諮問委員会(US-ACIP)も、9歳以上(「月齢6ヶ月から8歳の小児」以外)の者は「1回注射」とする旨を示しています。
(注1)13歳以上の基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方等は、医師の判断で2回接種となる場合があります。
(注2)抗体価とは、抗原と反応できる抗体の量であり、ウイルス感染やワクチン接種により体内で産生された抗体の量を測定することで得られる値のことです。
(注3)インフルエンザワクチンの定期接種の対象者については、Q28をご参照下さい。
(注4)[2](1)について、一部のワクチンは、「1歳以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種」となります。
※1 平成23年度 厚生労働科学研究費補助金 新興インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業
「予防接種に関するワクチンの有効性・安全性等についての分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(大阪市立大学))」
※2 平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD
(vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))」